緊急帰国と日本の水際対策に関して思ったことをつらつらと

恐怖のメール(笑)

まず、帰国するに際して印象に残った記憶が、オーストラリア政府はもちろん国民が最優先なのでコロナ対策をどんどん進めていくも、私たちワーホリ等の留学生は基本的に放置されているなと思っていました。

それに加え、日本政府も海外の在邦人は放置。むしろ一部の日本人には帰ってくるなと言われているようにさえ思えたと思います。

オーストラリアでは在留届を提出すると、各領事館が政府の発出した情報を日本語に翻訳して登録者にメールしてくれるのですが、私が帰国するにあたり色々と行動している時期にはこう言ったメールが送られてきました。

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領事館からのメール

要するに、外国人の面倒は見切れないので外国人は早めに帰国しろということですね笑。まぁ国民第一なのは分かるのでしょうがないというのは思いますが、オーストラリアという国自体がファームジョブという単語が有名でわかる通り、第一次産業、特に農業の労働力に関しては外国人頼りです。ワーホリのビザが3年目まで延長可能になったことなどからも、やはり外国人労働力に頼っているんだなということが伺えますよね。それで沢山外国人を国内に呼び込んでいるにも関わらず、この状況になって外国人は見捨てる方向に動いているのは少しショックに感じました。(一応最近外国人に対して$1000の補助を出すというニュースがありましたね)。

 

帰国費用の高騰

下の画像のように政府の渡航規制の直後には国内の航空会社が大幅な減便のニュースがすぐに流れてきました。

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オーストラリア国内航空会社のニュース


これで、もとから航空券を予約して帰国予定だった人以外は帰国さえ難しくなってしまいました泣

航空便が少ないので直近のチケットに至っては6000ドルほどまで上がっていました。この状況ですぐに帰れというオーストラリアも早く帰ってこいと口だけの政府も早く帰れと言ってる事だけはまともだけど、正直6000ドルの航空券は無理ですよね泣

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メルボルンから羽田への航空券代金

私も帰国することを決めてからは少し時期を遅らせて1600ドル程で航空券を買う事が出来ました。そしてこれはシドニーから羽田への便なので。沖縄に帰るまではそれ以外で3回飛行機に乗らなきゃいけいない(T-T)

考えただけでも航空券の負担が怖いですよね。ちなみに普段であればLCCも沢山飛んでるので予定を立てて飛べば沖縄まで振れ幅はあれど600ドル程度には抑えられます。航空券だけで普段の3倍以上の額を支払っていることになります。

ワーホリの立場(主観と客観)

基本的にワーホリ勢は観光や小売りに関する仕事をしている事が多いのではないかと思います。また一部ビザの延長目的の方はファームで仕事をしていたと思います。なのでこのコロナ禍では基本的にほとんどのワーホリ勢にとってはかなり厳しい状況になってしまったのではないか。周りを見ているとファームで仕事をしている人は仕事を続ける事が出来ている人が多いように感じました。

私自身は観光客相手のホテルで仕事をしていたので大打撃です。元々の予定より1ヶ月程度早く仕事を辞めないといけなくなってしましました。残念ですが、やはり市民権すらないワーホリは真っ先に煽りを食らう存在です。

仕事もなく、帰国すらままならない状況でさらに異国の地でコロナに罹患してしまうリスク等も考えると帰国せざるを得ないなと思いました。

あと、日本の帰国者に関するニュースのコメント見ていると、自己責任なんだからこんな状況になって慌てて帰ってきて日本に迷惑かけんなよみたいなコメントも沢山見かけたので少し悲しくなりましたね。海外で勉強するという選択肢を選んで個人では対処できない問題にぶつかった時に全て自己責任とか言う人はこれまで全て起こったことに文句も言わず自己責任で全て解決してきた崇高な人物なのでしょうか..笑

海外で勉強するという選択肢が全て自己責任になるなら、なぜ海外留学が推奨されるのか。こういう人たちは、日本で仕事していてコロナの影響で仕事がなくなって困った人に対しても全て自己責任といっているんでしょうか。そして、自分がコロナの影響で不利益を被った時に文句も言わずに自己責任だからといって、政府に頼らず文句も言わず全て自分で解決している人間なんでしょうねおそらく。

全て個人の自己責任で済むなら政府はいらないよね。

とりあえず自分とは異なる環境に身を置いている人に対して理解のない人間が大量にいて悲しくなりましたね。

日本での水際対策

検疫について

空港到着後はしばらく、並んだりしながら検疫を待ちます

ニュース等で検疫場所の環境が酷いと流れていましたが、オーストラリア国内では1.5mのソーシャルディスタンスが徹底されているからか、検疫側の指示は無かったけど皆守ってましたね。素晴らしい笑。ただ飛行機内、待機場所は陽性の可能性のある方と24時間以上空間を共有しています。個人的には帰国前もホテルにこもっていたので、帰国に際して1番感染の危険性の高い場所であることには変わりないと思います。飛行機やロビーで感染してたらPCR検査陰性は意味ないです。

待たされていたロビーは全員が共通した一つのトイレを使用するのですが、私が到着した際には3日ほど掃除した記録がありませんでした。

 

検査結果の待機について

 

自宅に帰る事の出来る方は自宅での結果待ちが可能です。帰れない人は全て空港のロビーで待機でした、23時頃に結果がきたのでほぼ丸一日。恐らく自宅待機の方の検査は後に回されていると思います。毎食おにぎり2個と飲み物が出ました。待機場所は飲み物とお菓子の自販機はありました。日本円を持ってる人は手荷物に入れていた方がいいと思います。自分は預け荷物に入れていましたが、空港待機組は検査結果が出るまで出国できず預け荷物も受け取れなかった(お願いしたら受け取れるかも)。ロビーは夜は寒かったので上着もあった方がいいです。待機場所は4人がけの椅子を1人で使える程のスペースはあったので横になって寝ることもできました。

自己隔離について 

タイミング悪く(?)私の帰国日前日からオーストラリアからの帰国者も検査結果関係なく14日の自己隔離となりました(帰国者の14日間隔離には賛成です)。ただ、本当に水際対策はザルと言わざるを得ない内容でした。いろいろとルールがおかしい

自宅可。公共交通機関の使用禁止。空港から出る手段はレンタカー、徒歩、検疫のシャトルバスですバスは複数駅に停まります。ホテルやレンタカーは自己手配、自己負担、補助は一切なし。自宅に帰る方はレンタカーも満車でスムーズな配車も難しそうでした。検疫後の滞在先を知らせないと待機ロビーにも通してもらえません。陽性が出ればもちろんホテルにも泊まれないのでキャンセル料も自己負担。レンタカーで九州や大阪まで帰るという方もいました。その方を批判する訳ではないですが、ルール的にオッケーだからと言ってそれを許す検疫は、トイレや買い物のために公共の場で休憩をすることなくあの距離を帰れると思ってるのだろうか。ちなみに彼らは検査結果が出る前に出発できます。

また、ホテルを決める前にホテルを決めてもらわないと検疫証明書的な紙があって、それを渡すこともできないし、それがないと空港から出ることも出来ないと言われたのですが、私の場合結局検疫職員の渡し忘れで検疫証明書を受け取らずに空港を出発しました笑

あれなんだったのかな..?笑、なくてもいいようなルール作ってるなら他にも定めるべきルールがいくつもあるんだけどなぁとか思いながらすごくやるせない気持ちになったことは言うまでもありません笑

自分の場合はホテル予約したあと、帰国者だとわかると2件ホテルから拒否されました。その旨を検疫に伝えるとなぜかその時になってホテルリストを渡されました。なぜ最初で渡さないのかというツッコミもありましたが、それよりも凄かったのが、そのホテルリストの中に私が断られたホテルも入ってました😂、ホテルの受け入れ態勢の確認せず周辺のホテル並べてリストアップして配ってるだけでした。杜撰でした。ネットで見つけた情報ですが、検疫を終えた外国人が何人かで部屋を共有するドミトリーに宿泊しにくるという事例もあったようです。全く入国者の管理ができていませんし、実際に検疫を通過した身としてはその気すらないようにしか見えませんでした。

正直、私情としては強制的に隔離させるにもかかわらず全て自己負担なのもキツイですが、百歩譲って自腹だとしても、移動手段や隔離先は政府で借り上げるべきだし、皆、散らばっているので正直管理は不可能だと思います。水際対策かなりザルです。基本的に帰国者の対応に関しては政府はまともに機能していない印象です。帰国者にとってはかなりの負担になっているにも関わらずこの対応はお粗末すぎて残念です。自分がマジメに従ってもキッチリ対策として機能しているのか..😭

今から強制隔離させる人を駅に降ろしたりするのも理解できない

正直ルールは破り放題だし、良識に委ねられてる状況。

皆自分の身は自分で守るしかないと思いました。

一応上述した内容は空港で仕事をしている職員に対してではなく、その上の人たちですよね。現場で働いている方たちはむしろ自分たちが感染リスクがあるにも関わらずほんとうに頑張っている方たちだと思いました。現場にも立たず、こんなずさんな対策を指揮しているお偉いさんたちがなんだかよくわからないなぁと思ってしましました。

こういうのも今後の課題として解決していけばいいのですが。

あと、あとから隔離費用負担しますとかならないかなぁ笑

帰国費用は本当に大ダメージ泣

僕の場合は、3年間社会人をして貯めたお金をほとんど費やして海外へ行き、海外で貯めたお金をほとんど使い切り帰国笑

オーストラリアは時給がいいことがワーホリにとっての強みだったのにこのコロナの影響でかなりオーストラリアドル安にもなってしまい、色々と残念な結果に

お金は何も残らなかった笑

予定していたオーストラリアでの計画もぱぁになってしまいました泣

多くの場合は、リスクも背負いながら若いうちから海外に出て何かを掴みとろうと努力している人達のはずなのに、そう言う人たちを政府はほとんど見捨てているに近いですからね。留学生に対して強制的かつ杜撰な計画に、かなりの負担を強いて巻き込む。肌で経験した身から言うとほんとにショックでした。。。泣

それでも終わったことを嘆くエネルギーがあえればよりまた前に進むべきですね

台湾とか見てるとほんとすごいなと思います。

日本の対策を見てて思ったことの一つはかなり個人の良識に頼ったお願いだけしかしていない印象です。最初のうちはなんでこの状況でそんなバカな行動をとるのかともよく思って閉まっていたのですが、そもそも個人の常識や価値観はそれぞれバラバラなのが当たり前なので(なかには明らかにそんなことしたらヤバイだろというのもありますが)、皆自分の常識を基準に他人の行動の批判が起こったりしているので、その状況だといつまでたっても埒が明かないですよね。やはり必要なのは明確なルールだと思いました。

例えばオーストラリアを引き合いにだすと、3人以上の集会の禁止、結婚式は5人以内、お葬式は10人以内、公共の場の閉鎖等明確なルールがありさらに基本的にルール違反には罰則も設けられていました。

よく分かりませんが、日本では法律上そこまで個人の行動を制限するようなルールを作る事が難しいのかもしれませんが、基本的にそこまで制限をしてしまうと政府が補償するのがいやなので結局はゆるゆるなルールになっているようにしか見えません。。。(T-T)

個人的にも大変な経験でしたが、この時期に留学していたからこそ経験できたことでもあるのである意味貴重な体験になりましたし。個人としても成長できた(?)できていたらいいなと思います笑